ワルツ

 もうすぐ、俺の入っているサークルの合宿や。合宿はあんまりバンド組みたくないと思ってたけど、最後の合宿と言うことで少しがんばって、5バンド組んでしまった。
 その中には、当然「みやもん」もはいっている。今回はギターが一時脱退してるから、三人や。今曲なにやろうか迷い中。その中でも、昔作った「ワルツ」という曲を、うちのペロペロベーシストが気にっていて、一曲それをやることになりそうや。
 久しぶりに、俺はワルツを弾き語ると。自分で言うのもなんやけど、昔とは違った感性で歌ってるのか、なかなか新鮮でいい感じやった。しかし、昔作った曲で今見たら歌詞が、むちゃくちゃ下手や。笑ってもうた。だから少し歌詞を変ようと思う。
 そこで!!!その昔の恥ずかしい歌詞、「ワルツ」をのせまっせ!!!そして今の俺が、昔の俺の歌詞を批評しましょうのコーナー。



ワルツ


背もたれ倒したうちに 生きているはかなさかおった
少しTシャツ寒い季節 生きている難しさかおった

ずっと何かあるって 言ったの知ってる
もっと何かあるって 言ったの知ってる


心の奥にあった 忘れてたもの かえった
心の隅にあった 忘れてた言葉 かえった

ずっと何かあるって 言ったの知ってる
もっと何かあるって 言ったの知ってる


こぼれたミルクは ワルツの始まり
こぼしたミルクは ワルツの終わり


ずっと何かあるって 言ったの知ってる
もっと何かあるって 言ったの知ってる




 ほんまあかんわーこの歌詞。でも少し直すだけでかなりよくなりそうや。どこがあかんかというと、「ずっと何」とか「もっと何」とかの「何」がいけない。
 実は、「何」とか使うことは、言葉自体が抽象的過ぎる。しかも「何」とか使う時っていうのは、自分の中でほんまの伝えたいことをぼやかしている感じがある。俺の中では、こういう言葉は力が無いと思っている。詞っていうもんは、具体的な言葉つまり、力のある言葉を使うのが俺は素晴らしいと思う。
 だから、「全て」とか「何」とか、「ずっと・もっと」もそうやなー。メロディーの上にある以上、使かわなどうしてもしょうがないことかもしれんけど、できるだけ使いたくない。この詞は、俺にしかわからない。ということは相手にも伝わらない。そんな詞はマスターベーションや。
 そういう点で、このワルツは確実に相手に伝える力がない。メロディーはいいんやけど…昔の俺が、今の俺に伝えることは何もなかった。だから今の俺は、昔の俺を助けよう。そしたら、未完成の「ワルツ」は完成するんや。