心の裸

 最近の日記を読み返すと、愚痴ばっかり書いているなぁー俺は。でも、それもいいとどっかで思っているんかなぁー。それが今の自分やし包み隠さず、この日記には自分を書こうとおもっとる。なんかわからへんけどー俺には自分自身を見て欲しい願望が強いんかもしれへん。この日記は自分で読み返したときに恥ずかしくなるくらいの、「心の裸」を書いてるつもりやねん。まぁーそんなこと読んでる人にとっちゃ関係のないことやけど…
 運命というかーなんて言ったらいいんやろうかー自分が生きてる中で、まるでこの出来事が決められていたような感覚になることがたまにある。昨日がもしかしたらそれやなぁー。
 俺は映画を見るのがかなり好きや。昨日は一日開いていたこともあって、TSUTAYAで映画をレンタルしてきて見ることに決めた。店内に入り、なんとなく感覚に従って歩く。こわもて風のおっさんを避けるようにして、奥から二番目のビデオの列に入る。そこでなんとなく棚を見ていると、ギャルっぽい二人組みの少女が、うるさく俺の横を通り過ぎる。その瞬間、「パン!」
 ギャルが棚に体をぶつけて、ビデオを落とした。ギャル達はその出来事に大笑いをして、その場を立ち去る。俺は思春期やなぁーと思いつつ、そのビデオを手に取る。かなり古そうな作品やって、誰が借りるねんって感じやった。内容を見ると、ちょっと面白いと思ったから、それも借りることにした。
 この前日記に書いたみたいに、昨日の夜も一人になり部屋にいると、俺は弱くなった。「俺ってなんなんやろー?どうなるんやろー?」かなり昨日の夜も、へこんだ感じやったんかなー外は台風の風で、なんか嫌な気分になるし。「予備校以来やなーこんな自分嫌悪なのは」
 そして何もすることがなかったので、昼間TSUTAYAで借りた、古臭い映画を見始める。よく見ると、それは約60年も前の映画やった。部屋を真っ暗にして、テレビの明かりだけ。俺の「シネマタイム」。このシネマタイムが自分自身の生きがいの一つなんや。止められへん。その映画を見て二時間後…
 目に溢れるほどの涙が流れ落ちていていた。泣いてるけども、悲しくない。めちゃくちゃ清々しい涙やった。自分の心の汚物を、目ん玉の中から水滴にして搾り出しているようや。晴れやかで、心につっかえてたもんが取れた。
 もしもこの俺の日記を読んでくれてる人で、自己嫌悪になったり、明日へのやる気がわかんかったり、死にたいと思うとき…そして、純粋に何か悩んでいて、気持ちがへこんでいる人がいるんやったら。この映画をぜひ見てください!!!
素晴らしき哉、人生!
 

幸せやと思います、絶対僕は。