俺も、もう先輩

 昨日、サークル恒例のライブに出演してきた。こないだの日記に書いたとうり、俺の使用したギターはレスポールレスポールの音を聞いた友人に、ギターのメンテナンスを進められる。もしかしたら、どっか壊れてるのかもしれへん…ライブ自体は、良くもなく悪くもなくなんとかこなしたという感じやった。言うなれば感想は「普通」
 この「普通」ということは、良いようにみえて実は悪い。客にとって見れば、一番印象に残っていないライブになっている可能性が高いからだ。しかも、自分の中で熱くなれなかった。いまいち集中できんかんた。
 バンドのメンバーとあまり仲がいいって感じでなかったし、どこか違和感があった。まず自分の中で反省することは、同じメンバーに対してダメだしやアドバイスをあげられなかったことや。昨日のバンドのボーカルは歌詞をはっきり覚えていなかった。そやからライブ中、カンペを用意していた。それに対して俺は、終わったあと注意してあげられんかった。
 素人の俺達凡人が、ライブ中に歌詞を見ながら歌って、満足のいくライブができるということはまずないやろう。そんなことは、スタジオに入っている段階で言ったあげることやった思う。そやけど俺はでけへんかったんや。
 今回一緒にライブをやる女性ボーカルの二人とは、そんなに親しいわけでなかった。そやから、注意することで関係が悪くなる(嫌われるんではないか)ことや、バンドの雰囲気が悪くなることを恐れて俺はそれをできひんかった。「守り」にはいっていた。嫌われたくないとか、雰囲気悪くなることに恐れた俺は、ダメな先輩やった。
 人を平等に扱うというんは難しい。そのボーカルの女の子二人には、言えへんかったけど同じドラムの奴には、注意もしまくった。なんでかっていったら、言いやすい人物やからや。俺は人を見て、態度を変えた。勇気の要らないアドバイスをいかにも先輩らしく振舞って、ドラムをたたいている奴に言っていた。勇気の要るアドバイスも言えずによ。ほんまに自分に腹が立つわ。
 

 そのドラムのやつというのは、サークルでは幹部をやっていて「ダメキャラ」にされている。まぁまぁ俺も、それはそれで面白いからそれにのっかっている。彼はみんなから「ダメ」とされている。中にはキャラではなく、ほんまにいじめにかかってる奴も何人かいる感じが見ててわかる。俺はそいつが腹っ立ってしょうがない。ガキや!中学生やほんま!
 「ダメキャラ」のあいつはすごいと思う。ぶちゃけドラムの腕は一緒にやってて、下手でどうしょうもなくて、多分もう一緒のバンドに組むことはないやろうと思う。ほんで性格も俺の好きなタイプではないから、実際むかつくことも何回もあった。
 けどほんまはあいつ凄い。いっしょにバンドを組んで思った。あいつのサークル、いや幹部ではたしている役割は大きい。ダメ男はみんなの精神のバランスをうまく保っている。彼自身は、意識していないだろうが。その役割を理解しろというまでいかんでいいけど、少しは認識してダメ男をいじらなくてはいけない。それができない奴は「ダメキャラ」以上のダメな奴や。