新しいスタジオ

 今日は、朝からみやもんのスタジオ。新しくできたスタジオやー胸をワクワクさせながら電車乗る。10時からのスタジオ。俺は9時45分くらいに到着、珍しく俺が一番最後か。「みやもんでの遅刻は大厳禁である。」遅刻すれば、皆から罵声をあびせられ、スタジオ代を多く負担してもらう。暗黙の了解。
「あれっ!?スタジオ入らんの?」
するとギタリスト浜が、「まだ店員来とらへん・・・」
「はぁ!!!ありえん!!!」絶叫してしまった。
 10時5分くらい。店員到着。「あっ!ごめんなさい!ごめんなさいっ!」ヘコヘコしながら店を開ける。俺はその態度に腹が立ってきた。謝罪はそんな軽々しくしてはいけない、絶対に。室内に入り、俺は怒りを抑えて、言った。「僕らは15分前からまってたんですけど・・・」初めてのスタジオ、初めて会う人や、これからお世話になるかもしれへんから、最初からゴタゴタしたくなかった。言葉を選んで言ったつもりやった。
「すみません!道が渋滞してたもんで!遅れた分はサービスしますんでー!」
 俺はお前の友達か?初対面やろ?この言葉を聴いた瞬間、完全にこいつはバカやなと思った、その態度に怒りというより呆れてしまった。「はぁ!?なめてんのか?」俺が言うと、より一層気まずい雰囲気があたりを包む。
 その時、うちのドラマーがしかっりとした口調、的確な言葉で店員に指摘。うちのドラマーはこういう時頼りになる、ほんまに大人や。筋が通っていないと納得いかない、そういうとこでは俺と似ている。
 俺は少し冷静になってもめてる時間がもったないと思って、「もうスタジオ入ろうぜ!」とメンバーを即した。そして、みんなはスタジオへ・・・こんなテンションでは、いい演奏ができるわけも無く。最初の1時間は練習にならんかった。でも音を合わせてくうちに、体が夏になってなんとか集中できた。みんな練習してきてることはわかったけど、今回はバンドの大きな進展は無かった。次のスタジオがほんまに重要や。
 スタジオが終わり、テーブルで談笑。いつ店員からのちゃんとした謝罪があんのかなぁーと思いつつ、メンバーと笑い話をしていた。店員はずっと黙っていた。「申し訳ありませんでした。」と言って、なんで頭を下げられへんの?俺より完全に年上やと思う。俺はこんな誤り方も知らん大人にはなりたくない。ほんまに恥ずかしい。
 自分が悪いと思ってないんや、きっと彼は。。。渋滞が悪いと思ってる。もうあのスタジオは、できるだけ使いたくない。「人のふりみて、我がふりなおせ」誰の言葉やったっけなぁー。帰りの電車で、自分をもう一度見つめなおした。