エルモのママ

昨日は友達の引越しの手伝いしてた。俺とエルモ好きで気が合うママ
春から就職で、岡山に帰るらしいが・・・
その帰るまでの1ヶ月間を、大阪で過ごすらしい、変わった人


昼くらい家に着いたら、みごとにママは寝てた。予想してたけど・・・
部屋に入ると、なんも引越しの用意がされてない
「あほちゃうん!」俺は言う
「大丈夫だって!」どっからそんな自信が湧くんだいママ?
見事に使われてる俺、Mである。どんだけマンションの階段を往復したやろう
次から次にあふれる物・物・物。
ほんでどんだけ服もっとんねん!?計1,000品ぐらいあったんちゃう(笑)
次から次に物があふれてる、物の樹海、意外と貧乏性やなと心の中で思いつつ


ほんとにおもろい人や
ママは最近まで、夜のお仕事をしていたんやけど
そこで知り合った、高橋克典似の31歳バツイチの男に一目ぼれされたらしく
「私、この人と結婚するかも!?なんか運命感じる」とういうママ
そのセリフ、何回聞いたか(笑)


結局昼の12時から深夜3時半までかかっても、引越し準備は終わらず・・・
俺までママの徹夜に付き合うのは勘弁やったし
朝になれば、その準備した荷物を運ぶ別の男が来るらしく、帰ることに
約15時間労働で、現金2000円、音楽ギフト券2000円、夜飯代
「毎度あり〜」


14.「旅」
 昼間の家。寝転がりながら、意味もなくギターもってテレビを見るのが日課になってたよ。なんか旅番組ばっか見てたーあののんびりして、視聴者を置き去りにしたふざけた感じ。あまりにも楽しそうにしとるから「どついたろか!」って思うこともしばしば。羨しかったんやろなーきっと。バイトしまくっててお金はあった。
「よし!旅に出よう!」
 決断に時間はかからへんかった。はっきりしたきっかけは無い。運よくこの先二週間くらい開いているっていうのが大きかった。ほれやし大学続けるにしても、止めるにしても。なにか伝説を残したかったのもあったんや。俺は知り合いに「日本を見てくる」とだけメールを送り、それを実行に移したねん。
 でもいざ旅をするって言っても、そんな放浪してるみたいな本格的なものでなくて、どっちかといったら観光に近かった。無理に放浪する理由もなかったし、別にしても良かったねん。ただそれをするかせーへんか、出てから考えようって思ってた。ギターを持って、新幹線に乗ってなぜか東京へ。どこやったっけ?新宿駅やったかな、その地下の長い道みたいところで、弾き語った。夜8時ぐらいやったか、誰も聞いてくれへん。俺も声をおもっきり出せへん。。。なんか恥ずかしいけど怖くなって、30分もでけへんかった。
 とにかく俺は田舎もん。バリバリに辺りをキョロキョロしてた。10時くらいになっても、渋谷やったか原宿駅くらいの人の多さは気になった。ほやからってなんかめっちゃでかい公園みたいなところらへんの路地は、人がパタッといなくなって。。。
人が多いのも嫌ややけど、人が少ないのも不安になる
確実やったのは、俺はひとりで孤独ってことやった

 浜崎あゆみの歌ではないけど、「居場所がなかった」その日は、街中のカラオケボックスに入って一夜を明かすことにした。そして俺は・・・(続く)